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遺族年金を貰えないケースに注意!|受給可否のポイント・実例解説

投稿日:2018年10月19日 更新日:

配偶者が死亡した時、遺された家族の生活を支える『遺族年金』。

でも実は、遺族年金を受給するためには『生計を維持されていた』などの条件があり、家庭環境によっては貰えないケースもあるのをご存知ですか?

 

月10万円貰えると思っていたら、実はゼロだった・・・

 

そんなことにならないように、『遺族年金を受給できる条件』について細かく解説していきます。

 

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遺族年金受給可否のポイント

遺族年金を受給できるかどうかを考える上では、『受給できないパターン』を抑えておくべきです。

中でも注意すべきは、遺族基礎年金・遺族厚生年金共に『死亡した人によって生計を維持されていた』必要があるという点。

 

この『生計を維持されていた』とは・・・

  • 同居していた(あるいは仕送りを受けていた)
  • 遺された人の年収が850万円(所得が655.5万円)以下である

という条件を満たしている必要があります。

つまり、その人が亡くなったことで生活に困るかどうかを線引きされている訳です。

 

このほかにも、遺族基礎年金・遺族厚生年金それぞれに受給できない・受給が制限される条件があるので、確認しておきましょう。

 

遺族基礎年金を受給できないケース

子がいない(全員18歳以上など)

遺族基礎年金は子がいる家庭に支給されるため、子がいない場合には支給されません。

ここでいう『子』とは

  • 高校卒業前(18歳になった年度末まで)
  • 障害等級1級・2級の場合満20歳まで
  • 未婚

の子のことを指します。

上記のイラストのようなパターンだと、遺族年金の計算の上では『子がいない』ものとして扱われます。

※高校浪人・高校留年などの場合は卒業前に支給が止まります。

 

遺族厚生年金を受給できないケース

自営業・専業主婦など(厚生年金未加入)

  • 自営業者
  • 専業主婦、パート(扶養内)
  • 無職、フリーター

これらの方は厚生年金に加入しておらず、国民健康保険の加入者なので死亡しても遺族厚生年金は支給されません。

ただし、以前に厚生年金に加入していて、かつ年金加入期間が25年以上(≒45歳以上)の場合には遺族厚生年金が一部支給されます。

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子がいない、夫の死亡時に30歳未満の妻 → 5年限定

子供がいない、かつ夫の死亡時に30歳未満の場合、遺族厚生年金を受給できるのは5年間の限定です。(有期給付)

若くて子がいないなら働けるでしょう、という考えに基いているようです。

 

子がいない、夫の死亡時に40歳未満の妻 → 中高齢の加算なし

夫の死亡時に妻が40歳未満で、子がいない場合は『中高齢の加算』を受けることができません。

※30歳以上40歳未満の場合、中高齢の加算はありませんが遺族厚生年金自体は無期限です。

中高齢の加算:子のいる妻の場合、子の高校卒業後から65歳までの加算(老齢年金までの補助)。

※子のいない妻の場合は40歳から65歳まで。

 

妻の死亡 → 遺族基礎年金受給中のみ

妻が死亡した場合、夫が遺族厚生年金を受給できるのは遺族基礎年金の受給中のみ。

つまり、子が高校を卒業するまでの期間に限定されます。

※妻の死亡時に夫が55歳以上だった場合、遺族厚生年金は無期限に受給できます。

 

本題:ケース別受給可否

ここまでのケースを踏まえて、『生計を維持されていた』という点にも焦点を当てつつ『こういう家は遺族年金を貰えるか?』という例を解説していきます。

 

 

遺族基礎年金・遺族厚生年金ともに問題なく受給できるケース

  • 全員同居している
  • 夫が別居(単身赴任等)しているが、仕送りをしている
  • 子供が下宿などをしていて、仕送りをしている

これらのケースはいずれも問題なく、配偶者が受給することができます。(配偶者の年収が850万円以下の場合)

子の下宿については、学費のみを親が負担している場合でも生計を維持されていると解釈できます。

 

配偶者は受給できないが、子が受給できるケース

  • 父子(母子)家庭
  • 妻が別居、子と同居していて、仕送りをしていない
  • 3人バラバラに暮らしていて、子にだけ仕送りをしている

下二つのケースは『妻が家計から独立している』パターンですね。

この場合、年金を受給できるのは子です。(未成年なので、実際は後見人など。)

注意すべきなのは、配偶者が頭数に数えられないので遺族基礎年金の金額が下がるという点。(子1人の場合年額779,300円)

 

妻が『遺族厚生年金のみ』受給できるケース

  • 子がいない
  • 子が全員18歳以上
  • 子が結婚している

これらのケースは全て、遺族年金の計算上は『子がいない』ものとして扱われ、遺族基礎年金は支給されません。

また、妻の年齢によって遺族厚生年金にも制限があります。

  • 夫の死亡時に妻が30歳未満:遺族厚生年金は5年間限定
  • 夫の死亡時に妻が40歳未満:中高齢の加算を受給できない

 

遺族年金を全く受給できないケース

  • 妻の年収が850万円以上
  • 夫と妻子が別居していて、仕送りがない
  • 妻・子それぞれ別居(子は祖父母や親戚と同居)

これらのパターンだと、『死んだ人によって生計を維持されていた人がいない』ため、遺族年金が全く支給されません。

 

遺族厚生年金の期間が限定されるケース

遺族厚生年金は基本的に『妻が受給する』ように制度設計されていて、夫が受給する場合には制限があります。

このようなケースだと、夫が遺族厚生年金を受給できるのは遺族厚生年金の受給中のみ。

つまり、子が高校を卒業すると遺族基礎年金・遺族厚生年金共に支給が終了します。

 

レアケース:子だけが別世帯

妻とは同居、子とは別居していた場合、『子がいない妻』として扱われます。

よって、遺族基礎年金は受給不可・遺族厚生年金は年齢条件付き(※)で受給可能ということになります。

※夫の死亡時、妻が30歳未満だと5年限定、40歳未満だと中高齢の加算なし。

 

まとめ

  • 遺族基礎年金、遺族厚生年金それぞれ受給の要件は違う
  • 特に注意したいのが『子の有無』と『生計を維持されていた』
  • 受給できるかできないかで遺族の生活が大きく変わってしまうのでしっかりチェックしよう

 

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