都道府県民共済は月々2,000円程度でバランスの良い保障が得られるので、『とりあえず入っておく保険』としては非常におすすめです。
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しかし都道府県民共済には大きな欠点があります。
それは、全国の8県では事業が行われていない(加入できない)ということ。
- 山梨県
- 福井県
- 鳥取県
- 愛媛県
- 徳島県
- 高知県
- 佐賀県
- 沖縄県
これらの県では都道府県民共済に加入することができません。
(勤務先が上記以外の都道府県であれば、そちらで加入可能。)
次点でこくみん共済(全労済)が候補に入ってくるのですが、入院保障などの面でちょっと見劣りしてしまいます。
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そこで、この記事では
- 都道府県民共済がない8県の方に向けて
- こくみん共済のプランを組み合わせて『いい感じの保障』を作る方法
を紹介していきます。
ココがポイント
- 『生きる安心ハーフタイプ』と『医療安心ハーフタイプ』を組み合わせる
- 月々の掛金はちょっと上がる(+600円)
- 死亡や障害の保障は手薄になるので、入院保障を重視する方向け
おさらい:都道府県民共済とこくみん共済の比較
都道府県民共済 | こくみん共済 | ||
---|---|---|---|
プラン | 総合保障2型 | 総合タイプ | |
加入年齢 | 18~59歳 | 15~59歳 | |
月々の掛金 | 2,000円 | 1,800円 | |
割戻金(東京・2017年度) | 39.08% | 16.67% | |
実質の掛金 | 1,218円 | 1,500円 | |
死亡 | 病気 | 400万円 | 400万円 |
交通事故 | 1000万円 | 1200万円 | |
その他の事故 | 800万円 | 800万円 | |
後遺障害 | 病気 | - | 最大400万円 |
交通事故 | 最大660万円 | 最大1200万円 | |
その他事故 | 最大500万円 | 最大800万円 | |
入院 | 病気 | 日額4,500円 | 日額1,500円 |
交通事故 | 日額5,000円 | 日額5,000円 | |
その他の事故 | 日額5,000円 | 日額3,000円 | |
通院 | 病気 | - | - |
交通事故 | 日額1,500円 | 日額1,000円 | |
事故 | 日額1,500円 | - |
都道府県民共済とこくみん共済の保障内容を比較すると、このようになります。
簡単に言うと・・・
- 障害に対する保障が厚いのがこくみん共済。
- 入院に対する保障が厚いのが都道府県民共済。
- おすすめは都道府県民共済。
という感じ。
この記事では、こくみん共済で手薄い入院保障をカバーする方法に焦点を当てていきます。
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『生きる安心ハーフタイプ』と『医療安心ハーフタイプ』を組み合わせる
今回組み合わせるのは、こくみん共済の『生きる安心ハーフタイプ』と『医療安心ハーフタイプ』です。
- 生きる安心ハーフタイプ:死亡・障害保障が充実
- 医療安心ハーフタイプ:医療・手術保障が充実
それぞれ特徴が違う保障を組み合わせることで、バランスの良い保障にすることができます。
二つのプランを組み合わせた保障の内容
こくみん共済(全労済) | ||||
---|---|---|---|---|
プラン | 組み合わせ | 生きる安心ハーフ | 医療安心ハーフ | |
加入年齢 | - | 15~44歳(※) | 0~44歳(※) | |
月々の掛金 | 2,400円 | 1,250円 | 1,150円 | |
割戻金(東京・2017年度) | 19.17% | 16.80% | 21.74% | |
実質の掛金 | 1,940円 | 1,040円 | 900円 | |
死亡 | 病気 | 275万円 | 250万円 | 25万円 |
交通事故 | 525万円 | 500万円 | 25万円 | |
その他の事故 | 525万円 | 500万円 | 25万円 | |
後遺障害 | 病気 | 最大275万円 | 最大250万円 | 最大25万円 |
交通事故 | 最大525万円 | 最大500万円 | 最大25万円 | |
その他事故 | 最大525万円 | 最大500万円 | 最大25万円 | |
入院 | 病気 | 日額4,250円 | 日額1,250円 | 日額3,000円 |
交通事故 | 日額4,250円 | 日額1,250円 | 日額3,000円 | |
その他の事故 | 日額4,250円 | 日額1,250円 | 日額3,000円 | |
通院 | 病気 | - | - | - |
交通事故 | - | - | - | |
事故 | - | - | - |
- 掛金:月々2,400円(実質1,940円)
- 死亡保障:病気275万円、事故525万円
- 後遺障害保障(最大):病気275万円、事故525万円
- 入院保障:日額4,250円
『生きる安心ハーフタイプ』と『医療安心ハーフタイプ』を組み合わせてできる保障は上記の通り。(『組み合わせ』の列)
通常の『総合タイプ』と比べて、死亡・障害の保障を減らして入院保障を厚くした内容になっています。
『総合タイプ』と『組み合わせ』の比較
こくみん共済(全労済) | |||
---|---|---|---|
プラン | 総合タイプ | 組み合わせ | |
加入年齢 | 15~59歳 | - | |
月々の掛金 | 1,800円 | 2,400円 | |
割戻金(東京・2017年度) | 16.67% | 19.17% | |
実質の掛金 | 1,500円 | 1,940円 | |
死亡 | 病気 | 400万円 | 275万円 |
交通事故 | 1200万円 | 525万円 | |
その他の事故 | 800万円 | 525万円 | |
後遺障害 | 病気 | 最大400万円 | 最大275万円 |
交通事故 | 最大1200万円 | 最大525万円 | |
その他事故 | 最大800万円 | 最大525万円 | |
入院 | 病気 | 日額1,500円 | 日額4,250円 |
交通事故 | 日額5,000円 | 日額4,250円 | |
その他の事故 | 日額3,000円 | 日額4,250円 | |
通院 | 病気 | - | - |
交通事故 | 日額1,000円 | - | |
事故 | - | - |
総合タイプが良いか、組み合わせが良いかという観点の比較は上記の通り。
『死亡・障害保障を重視するか、入院保障を重視するか』がポイントになります。
死亡保障:総合タイプが圧倒的に有利
- 総合タイプ:病気400万円、交通事故1200万円、その他事故800万円
- 組み合わせ:病気275万円、交通事故525万円、その他事故525万円
『組み合わせ』は他の保障を削って入院保障を厚くするように考えているので、死亡保障は手薄になります。
ただ、そもそも総合タイプの死亡保障も子供がいる場合には少なすぎるので、『子供がいないなら組み合わせで充分、いるならどうせ他の死亡保障が必要』というのが個人的な見解です。
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後遺障害保障:同じく総合タイプが有利
- 総合タイプ:病気最大400万円、交通事故最大1200万円、その他事故最大800万円
- 組み合わせ:病気最大275万円、交通事故最大525万円、その他事故最大525万円
後遺障害の保障額は死亡保障額と連動しているので、こちらも総合タイプの保障が厚いです。
支払いの条件は基本的に同じで、1級・2級・3級の一部では死亡保障と同額の最高額が支払われます。
3級の一部以下では、事故の場合のみ支払いの対象です。
※医療安心ハーフタイプの分(最大25万円)を除く
入院保障:組み合わせが強い
- 総合タイプ:病気日額1,500円、交通事故日額5,000円、その他事故日額3,000円、手術保障なし
- 組み合わせ:一律日額4,250円、手術一律30,000円(日帰り手術OK)
『組み合わせ』は医療安心ハーフタイプというプランを組み込んでいるので、入院保障・手術保障がグッと手厚くなります。(交通事故での入院は総合タイプの方が若干手厚い。)
また、表には入れていませんが『組み合わせ』には先進医療の保障(最大300万円)も含まれています。
通院保障:総合プランのみ。ただし交通事故だけ。
総合タイプには、交通事故の場合の通院保障(日額1,000円)があります。
一方、『組み合わせ』は保障なし。
交通事故の場合は自分や先方の自動車保険から保障されるケースが多く、金額も日額1,000円なのであまり重要ではないでしょう。
『都道府県民共済がない県は、こくみん共済を組み合わせて「それっぽい保障」を作ろう』まとめ
- 都道府県民共済は、8つの県では加入できない
- 代わりになる『こくみん共済総合タイプ』は入院の保障が手薄
- 『生きる安心ハーフタイプ』と『医療安心ハーフタイプ』を組み合わせるとバランスの良い保障が組める
- 死亡・障害保障は減るが、医療保障は手厚くなる
『都道府県民共済がない県だけど、医療保障も欲しい・・・』という方はこの方法で保障を組み立てることをおすすめします。
ただし他で医療保険がある場合にはその限りではないので、他の保険と見比べながら検討しましょう。
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