保険

保険に入ると税金がちょっとお得|『生命保険料控除』について徹底解説

投稿日:

生命保険料控除徹底解説

生命保険に加入すると、支払った保険料に応じて『生命保険料控除』というものを受けることができます。

簡単に言うと、保険に入っている人は税金が少し安くなりますよというもの。

保険料全額を賄える程ではありませんが、もし保険に入っているなら使った方がお得な制度です。

控除を使えるのは、その保険の『契約者』です。

 

簡単に言うと

会社員であれば、年末調整のタイミングでこの控除を使えます。

支払う保険料や収入などにもよりますが、数千円~数万円くらいの節税になります。

 

会社員は年末調整・それ以外の方は確定申告で

生命保険料控除は、他の控除などと同じタイミングで計算をしていきます。

つまり・・・

  • 会社員:年末調整
  • 自営業、無職など:確定申告

の際に、『生命保険料控除証明書』を提出して控除を受けることになります。

生命保険料控除のタイミング

この記事では、年末調整をする会社員の方のケースを中心に書いていきます。

年末調整の際に出し忘れたり間に合わなかったりした場合、確定申告をすることで改めて控除を受けられます。

 

生命保険料控除証明書とは

生命保険料控除証明書(以下、控除証明書)とは、保険会社から発行される証明書です。

生命保険料控除証明書のイメージ

  • 契約者名
  • 保険種類(適用区分)
  • 保険期間
  • その年に払った保険料(見込み)
  • 保険会社名

などが書かれています。

つまり、『この人はウチの保険会社にいくら払いましたよ』という証明です。

生命保険料控除を受けるためにはこの控除証明が必要なので、勝手に自己申告という訳にはいきません。

 

控除証明書は10月半ば~11月頃に郵送される

控除証明書は、年末調整に間に合うように10月半ば~11月頃に発送されます。

勤務先から年末調整の案内が出たら、加入している保険の控除証明を確認しましょう。

もし紛失した場合・届いていない場合は保険会社に連絡すれば再発行してもらうことができます。

生命保険料控除証明書の到着と提出

加入一年目の控除証明は保険証券が送付される際に同封されていることもあります。

※余談ですが、10月下旬から12月にかけて『控除証明がない』電話は保険会社の風物詩です・・・(次のピークは確定申告前の3月上旬)

 

生命保険料控除は『一般生命保険』『介護医療保険』『個人年金保険』に分類される

実は、一言に『生命保険料控除』と言っても保険の内容によって3種類に区分されます。

  • 一般生命保険:死亡保障など
  • 介護医療保険料:介護保険・医療保険など
  • 個人年金保険料:個人年金

控除証明書には、加入している保険がどの種類に分類されるか(区分)が記載されています。

この区分によって、控除の上限額がそれぞれ定められています。

 

なお、平成24年(2012年)以前は『生命保険』『個人年金保険』の二区分でした。

平成23年以前に契約された保険については、『旧制度』などと但し書きがされています。

この点については次の章で詳しく解説していきます。

なお、個人年金保険についてはiDeCoの方がメリットが大きいのでこれから積極的に使うことはおすすめしません。

 

結局いくら控除される?

生命保険料控除は、平成24年(2012年)1月1日に改定されました。

そのため、平成23年(2011年)以前に締結された契約と平成24年(2012年)以降に締結された契約では、適用される金額が異なります。

 

新制度(平成24年/2012年 以降の契約)の場合

新制度では、区分ごとに支払った保険料を以下の計算に当てはめた額の控除を受けられます。

所得税

年間の保険料控除額(所得税)
~20,000円保険料全額
20,001円~40,000円保険料×1/2 + 10,000円
40,001円~80,000円保険料×1/4 + 20,000円
80,001円~40,000円

住民税

年間の保険料控除額(所得税)
~12,000円保険料全額
12,001円~32,000円保険料×1/2 + 6,000円
32,001円~56,000円保険料×1/4 + 14,000円
56,001円~28,000円

これで計算された金額が控除される金額となります。

計算式だとちょっとややこしいですが、支払った保険料に応じた控除額をまとめると以下のようになります。

支払い保険料所得税控除額住民税控除額
10,000円10,000円10,000円
20,000円20,000円16,000円
30,000円25,000円21,000円
40,000円30,000円24,000円
50,000円32,500円26,500円
60,000円35,000円28,000円
70,000円37,500円28,000円
80,000円40,000円28,000円

これが保険の区分ごとに分けられ、控除が適用されます。

先程の表にある通り、区分ごとに上限があるため・・・

新制度の適用上限額

所得税で最大12万円・住民税で最大7万円の控除を受けられます。

(住民税は各区分の上限が2.8万円ですが、全体の合計が7.4万円ではなく7万円まで。)

 

年収400~500万円の会社員の場合、所得税率は概ね10%ですので最大で19,000円の節税効果があります。(住民税は一律10%。12万円 × 10% + 7万円 × 10%。)

(所得税率5%の場合13,000円、20%の場合31,000円の節税)

年間24万円の保険料を払って2~3万円の節税ですので、感覚的には保険料が1割程度安くなるといったところです。

もっとも、年末調整などでまとめて戻ってくるので安くなった実感は薄いのですが。

 

なお、各区分年間2万円の保険料であれば6万円の支払いに対して10,800円の節税。

支払った額に対する節税効果としては高まります。

ココがポイント

最大で『所得税12万円・住民税7万円』の控除。

一般的な会社員の場合、19,000円の節税効果。

メリットの薄い個人年金保険を除くと『所得税8万円・住民税5.6万円』の控除で、節税額は13.6万円。

 

旧制度(平成23年/2011年 以前の契約)の場合

旧制度では、介護医療保険という区分がなく『生命保険』『個人年金保険』の二種類に分類されます。

代わりに1つあたりの上限額は5万円。

控除額は以下の計算で求められます。

所得税

年間の保険料控除額(所得税)
~25,000円保険料全額
25,001円~50,000円保険料×1/2 + 12,500円
50,001円~100,000円保険料×1/4 + 25,000円
100,001円~50,000円

住民税

年間の保険料控除額(所得税)
~15,000円保険料全額
15,001円~40,000円保険料×1/2 + 7,500円
40,001円~70,000円保険料×1/4 + 17,500円
70,001円~35,000円

これで計算された金額が控除される金額となります。

支払った保険料に応じた控除額をまとめると以下のようになります。

支払い保険料所得税控除額住民税控除額
10,000円10,000円10,000円
20,000円20,000円17,500円
30,000円27,500円22,500円
40,000円32,500円27,500円
50,000円37,500円30,000円
60,000円40,000円32,500円
70,000円42,500円35,000円
80,000円45,000円35,000円
90,000円47,500円35,000円
10,000円(上限)50,000円35,000円

区分ごとの上限をまとめると・・・

新制度よりも各2万円低く、所得税で最大10万円・住民税で最大5万円の控除が受けられます。

所得税率10%なら15,000円の節税効果があることになります。

ココがポイント

新制度よりも少なく、最大で『所得税10万円・住民税5万円』の控除。

一般的な会社員の場合、15,000円の節税効果。

メリットの薄い個人年金保険を除くと『所得税5万円・住民税3.5万円』の控除で、節税額は8.5万円。

 

新制度と旧制度が混在する場合の取り扱い

平成23年(2011年)以前の契約と平成24年(2012年)以降の契約が混在する場合には、以下の3つから自分にとって有利な方法を選択することができます。

  • 旧制度のみを適用する
  • 新制度のみを適用する
  • 新旧制度を合算する(上限4万円)

 

旧制度を適用する場合

旧制度を適用する場合

このケースでは、旧制度で5万円・新制度で4万円の適用となるため、旧制度を適用した方が有利となります。

 

新制度を適用する場合

新制度を適用する場合

一方、こちらは先程の例に介護医療保険料が加わったケースです。

こうすると新制度適用で8万円の控除となるため、新制度適用の方が有利となります。

 

合算する場合

新旧制度を合算する場合

最後に、新旧の制度を合算するケース。

どちらも4万円未満であれば、両方を合算することが可能です。

この場合、合計で4万円の控除が上限となる点に注意。

新制度で4万円の控除を受ける場合には年間8万円の保険料支払いが必要ですが、合算であれば最低4万円の支払いで4万円の控除を受けることができます。

(もっとも、今から狙うことはできませんが。)

 

『保険に入ると税金がちょっとお得|『生命保険料控除』について徹底解説』まとめ

  • 年間で支払った保険料に応じて控除を受けることができる
  • 控除額は、最大で『所得税12万円・住民税7万円』
  • 実際の節税効果は数千円~数万円程度なので、この為に保険に入るメリットはない

『保険に入っているなら、忘れずに控除を受けよう』というのがこのお話の趣旨でした。

 

-保険
-,

Copyright© MONESOPHIA|マネソフィア , 2020 All Rights Reserved.